確かに、引き算は足し算よりも強い!「引き算する勇気」(岩崎邦彦著)

小さな会社

引き算は足し算に勝る。
こんなことを言うと、
頭の上に大きな「?マーク」が浮かび上がっている人が、いるかもしれません。

「足す」はポジティブイメージ、「引く」はネガティブイメージ。
「足す」と「引く」には、そんなイメージがあるからでしょうか。
「引く力」「引く価値」「シンプル」・・・。
確かに、この本を読んでみると会社を強くするのは、
「引き算」だということがよくわかります。

実は、この本を読むのは2回目です。
最初は、単行本として発行されたものを2016年に読んでいます。
当時読んでいた本は、友人の手に渡りました。
また読みたくなり、購入して読んでみました。
前回に読んだとき以上に、その書かれている内容に納得し、
「引き算」の重要性を再認識させられました。

この本の副題に“会社を強くする逆転発想”とあります。
今まさに逆転発想で、会社経営に「引き算」を取り入れることが大切だと思います。
商材も、お客さんも、過去のしがらみも、既得権も、前例の踏襲も、今の状態からどんどん「引く」。
その「引き算」こそが、企業の生き残る道だと思います。

しかし、人は知らず知らずのうちに、「足し算の罠」にはまってしまいます。
恥ずかしながら、私もその中の一人です。
「引く」ことを頭の中では十分理解できているのに、
その単に「引く」ことが、いかに葛藤の伴うものか。
勇気のいることか。難しいことか。つくづく感じます。

とにかく、この本には、「引き算は足し算に勝る」ことがギッシリと詰まっています。
どれも納得させられるものばかりです。
自社のビジネスを見直したい経営者はもちろんですが、
特に、小規模企業の経営者には、参考になる1冊だと思います。