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Chat GPTに思うこと。

代表者:村崎幸人

Open AIが開発した対話型AI「Chat GPT」って凄いですね。テキスト形式で質問すると人が作ったような文章で回答してくれるんですって。疑問形式の質問でも、依頼(要望)形式の質問でも、AIが回答してくれるのですから、Q&A集や研究論文・小説・企画書等がいとも簡単に出来上がることになります。こうなるともう、人間がすることが段々なくなってきますよね。

文章を作るって意外と面倒です。文章を作成する過程で適当な言葉が見つからなかったり、文章がうまく繋がらなかったり、また、途中で何かを調べることがあったりと、ひとつの文章が出来上がるまでには、いろいろと頭を使い手間も時間もかかります。文章を書く・作成することは非常に面倒な作業です。

それをChat GPTが簡単に文章を瞬時に作り上げるのですから、大学生が卒業論文や提出レポートに、研究者が研究論文に、企業も作業効率の観点からマニュアルや企画書作成にこのChat GPTを活用してもおかしくはないです。現に、Chat GPTを業務に取り入れる企業も現れています。ただ、Chat GPTそのものの使い方に懸念を示す企業や大学もあり、気づかないうちに個人情報を収集してしまったり、著作権を侵害してしまったりすることもあります。また、Chat GPTが導き出した文章が実際に正しいものなのか、その真偽の確認のしようがありませんので、場合によっては、間違った情報を元に文章が作成されることだってあり得ます。

Chat GPTの開発者であるOpen AIが現時点で自己評価するには、無料版の思考能力・文書作成能力は5段階評価のうち真ん中ぐらいらしいですから、便利な割には出来上がった文章はそうたいしたことはないのかもしれません。ただ、有料版となると話は変わります。そのAI力は5段階評価のうちほぼ5に近づくらしいですから、Chat GPTが作成する回答文の精度も高まるようです。そうなると、益々、完璧・満点な回答文を導き出してくることになります。

Chat GPTは、利便性と引き換えに人間が本来持っているはずの能力を益々劣化させます。人間の考える力、文章を作成する力、真偽を確認する力も萎えさせる両刃の剣です。まず、そのことを十分念頭に置きながら、この便利なツールと付き合っていくべきでしょう。

Chat GPTの活用も大切ですが、最終的には、人間が本来持っている能力に磨きをかけることです。それが、デジタル時代に生身の人間が生き残っていく術でもあると思います。今、デジタル時代だからこそ、人間のアナログ力の鍛錬も必要だと感じます。


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