先日、南海トラフ地震をテーマにしたドラマ仕立てのテレビ番組がありました。大阪が舞台でしたから、つい見いってしまいました。地震の周期的にも、もう実際に南海トラフ地震が起きてもおかしくはないのでしょうけど、巷ではどことなくのんびり構えている感もないでもないです。
少し古い話になりますが、私は、あの28年前に起きた阪神淡路大地震を経験しています。
もしまた、阪神淡路大地震クラスもしくはそれ以上の地震が発生したら、事業活動はどうなるのでしょうか。想像しただけでも非常に恐ろしいですが、事業者はこのことを真剣に社内で話し合われた方がいいです。
大きな会社なら、社内において、それなりの災害対策チームが立ち上がるのでしょうけど、社員数人の小さな会社では、日頃の業務に追われて、災害対策がどうして後回しになっているのではないでしょうか。せめて、就業中に地震・津波などによる大規模災害が起きた場合、避難場所・社員やその家族の安否・社内業務体制・業務関係先や顧客への連絡手段などの確保や確認、そして、会社として取るべき行動を決めておくべきです。
もう何年前だったでしょうか、ある大規模災害時の事業継続に関するセミナーに参加したときの話です。南海トラフ地震が起きた場合、津波被害が確実であると言われている沿岸部に立つ会社(製造業)の話をされていました。その会社では、いざ、津波が来たときは、その会社を捨てて、社員一同山手に逃げることになっています。その後は、臨時の本社機能を他所に立ち上げ、製造は同業者に委託して事業を継続できるようにしているとのことです。
もちろん、大規模災害時は、その被害があった場所だけではなく、あらゆる地域に影響を及ぼします。大規模な地域で経済がストップすることもあるでしょう。シミュレーションどおりにはいかないかも知れません。でも、あらゆるケースを想定して、事業継続できる環境の準備をしておくに越したことはありません。弊社も含めて小さな会社は、ひとたび大規模災害が起こるとひとたまりもありませんが、その中でも、小さな会社の「小回りが利く」「身軽」というメリットを活かして、災害後の復興・事業継続策を考えておくべきだと南海トラフ地震のドラマを見て改めて思いました。
